日本写真の1968

マーチン・ルーサー・キングとロバート・F・ケネディの暗殺、ベトナム戦争の激化、プラハの春、パリの五月革命、日本の学生運動、そして『Provoke』の創刊-このすべてが1968年の出来事である。多木浩二、中平卓馬、岡田隆彦、高梨豊らが創刊した「思想のための挑発的資料」こと『Provoke』マガジンは新しい表現手段「荒れ・ぶれ・ぼけ」を生み出す近代写真の重大事件だった。1966年から1974年に焦点を当てた東京都写真美術館での「日本写真の1968」展の瑞々しいリアリティと時代を越える洞察力は、「kawaii」文化が蔓延する今日の日本においてフィクションのようにさえ見えるだろう。この時期の全国規模での抵抗運動と路上封鎖は、第二次世界大戦の敗戦、広島・長崎への原爆投下、拡大を続ける米軍の軍事的影響という歴史を背景として芽生えた日本人の意識が頂点に達した結果だった。展示では『Provoke』と『毎日カメラ』が開拓したハイ・コントラストのザラついたリアリズムによって、人々のドラマ、混乱、恐怖、喪失、そして希望が映し出されている。それはまた、自分の生きた時代を全身全霊で受け止め、保守的な表現に真っ向から挑み、45年の時を経てなお変わることのない鮮烈で情熱的な表現を創り上げた者たちの証言でもある。

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