ジム・ランビー:サン・ライズ・サン・ラ・サン・セット

決して欠かすことのできないフロア・トレーシングの技法に加え、ジム・ランビーは様々な技を用いてどこにでもあるオブジェや展示空間を全く新しいものへと作り変える。ランビーの作り上げる展示はあたかも彼が情熱を捧げるもう一つの活動である音楽のようでもある。複数の分野を相互横断するリファレンスとサイト・スペシフィックな作品をミキシングした彼の展示は、個々の作品を並べたシングル・コレクションというよりも、むしろ各々が独立した一枚のアルバムとして成り立っているかのようだ。

ラット・ホール・ギャラリーでの「サン・ライズ・サン・ラ・サン・セット」では、フロアを用いた作品の他に新作が二点制作されている。ひとつは路上で見つけた自転車のタイヤを用いた「Black Gold of the Sun」、そして、それを密やかに補完するかのように、裏返しの自転車の車輪による10の太陽を思わせる「Sun Cycles」が中央を占める。

クレバーだが気取ることはなく、享楽的でありながら、なおも浅薄さに陥ることはない。ランビーの作品は軽やかだが、軽んじられるようなものではない。展示は6月21日まで開催。

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