東京国立近代美術館でのトーマス・ルフ

東京国立近代美術館は日本におけるトーマス・ルフの初回顧展を開催することで今後の新たな方向性を打ち出した。ファウンド・イメージのアプロプリエイションと併置による写真というメディウムへの挑戦で知られるルフは、デジタルなブロックノイズを積極的に受け入れた最初の写真家の一人であり、写真をコンセプチャルアートの領域へと高める役割を果たしている。展示はルフのキャリアを築いてきた全てのシリーズに加え、この機会のために用意された新作四点を扱っている。しかし、ルフについてさらなる本物の発見を与えてくれるのは、階上のフロアのあちこちに [ルフの作品一点と共に] 展示された東京国立近代美術館の収蔵品である。カール・ブロスフェルト、モホリ=ナジ・ラースロ、ベルント&ヒラ・ベッヒャー、ゲラハルト・リヒター、ルフの友人でもあるアンドレアス・グルスキー、そしてヴォルフガング・ティルマンスの作品は、ルフと他の写真家たちの多元的な相互関係を明らかにし、彼の作品を歴史的文脈に位置づけている。展示は11月13日まで開催。

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